6月9日(日)礼拝メッセージ要旨
「へりくだる者」 ルカの福音書18章9-14節
本日の本文では、1-8節までの不正な裁判官のたとえ話に続けて、パリサイ人と収税人のたとえ話をお話しくださいます。不正な裁判官のたとえ話でもそうでありましたが、イエス様はたとえ話を始められる前にたとえ話の対象についてはっきり教えてくださいます。9節をご覧になります「自分を義人だと自任し、他の人々を見下している者たちに対して」たとえ話に出て来るパリサイ人のことをもって教えてくださることです。ですから、本日の本文はパリサイ人への教えというより、パリサイ人のように「自分を義人だと自任し、他の人々を見下している者たち」への教えになります。
先ず、このたとえ話には二人が出て来ますが、パリサイ人と収税人です。そしてこの二人は祈るために宮に上りますが、最初にパリサイ人の祈りが、その後収税人の祈りが出て来ます。その中でパリサイ人はこう祈りました。「神よ。私はほかの人々のようにゆする者、不正な者、姦淫する者ではなく、ことにこの取税人のようではないことを、感謝します。」神様に感謝しますと祈りますが、その祈りの内容からは感謝のところか、他人と自分の事を比べて自分のことを誇り話しているだけでした。そして「私は週に二度断食し、自分の受けるものはみな、その十分の一をささげております。」と自分の行いをも誇っています。
一方、収税人の祈りはどうでしょうか。収税人は「遠く離れて立ち、目を天に向けようともせず、自分の胸をたたいて」こう祈りました。「神さま。こんな罪人の私をあわれんでください。」と。この収税人の祈りには他の人のことは出て来ません。只、神様の御前での自分のことを覚えて、神様の憐れみがなければ救われない罪人であることを告白し、神様に憐れみを求めているのです。神様の御前に立つ者として、へりくだって神様の憐れみを求めなければならない罪人であること。そのような私たちの罪を赦してくださり、義と認めてくださる神様を覚えて信仰の道を歩んで行きたいと思います。