3月24日(日)礼拝メッセージ要旨
「戻って来たひとり」 ルカの福音書17章11-19節
本日の本文は、イエス様がエルサレムに向かう途中、ガリラヤとサマリヤの境にある町で10人のツァラアトに冒された人々に出会い、彼らを癒して下さった出来事です。このツァラアトという病は、ユダヤ人においては最も恐ろしがる病気の中で一つでした。病の症状の悲惨さ、その苦しい姿もそうですが、この病は治すことが出来なく死に至る病気であったからです。それと共により大きな理由は、祭司によってツァラアトに冒されたと判明されますと、それ以上村の中で住むことは出来なくなり、家族とも離れて別のところで住まなければならなかったからです。一生涯、大変な病を持って、人々にも近付くことが出来ず、家族とも離れて苦しく生きて行かなければならなかったのです。
イエス様がある村に入りますと、ツァラアトに冒された人々が、遠く離れた所に立って、声を張り上げて、「イエスさま、先生。どうぞあわれんでください」と言いました。彼らは自分たちの病によってイエス様に近付くごとは出来ませんでしたが、イエス様に治して頂きたい、という強い願いを持っていたからです。その叫びを聞かれたイエス様は、彼らに「行きなさい。そして自分を祭司に見せなさい。」と仰いました。そしてそれを聞いた10人の人々は、イエス様のことばにそのまま従いました。そうしましたら、彼らが祭司に行く途中で、彼らはきよめられました。彼らの病気が綺麗に癒されたのです。
ところが、その癒された10人の中でひとりだけが、「自分のいやされたことがわかると、大声で神をほめたたえながら引き返して来てイエスの足もとにひれ伏して感謝した」のです。10人の中で、自分に与えられた恵みを覚えて、神様の御名を賛美し感謝をささげたのは、ただひとりだけでした。私たちはこの戻って来たひとりのように、神様からの恵みを覚えて、それを感謝しているでしょうか。神様が与えてくださった恵みを覚え、それを喜び、感謝をささげる者になりたいと思います。