3月10日(日)礼拝メッセージ要旨
「ザアカイの回心」 ルカの福音書19章1-10節
本日の本文はザアカイという人がイエス様に出会い、救われたという非常に有名な内容です。そのザアカイについて「収税人のかしらで、金持ちであった」と説明されています。当時、ユダヤはローマ帝国に支配されていて、収税人とはローマ帝国のために働く者でした。また、収税人は自分たちの分として定められている税金より多めに取り立てていまして、ユダヤ人からは嫌われ、罪人扱いされました。
そういうザアカイでしたが、彼はイエスがどんな方か見ようとしたのです。しかし、人々は多く集まっていて背が低かったザアカイはいちじく桑の木の上にのぼりました。ところが、イエス様がちょうどその下を通ろうとする時、イエス様はザアカイの名前を呼んで下さり、彼に「急いで降りて来なさい。きょうは、あなたの家に泊まることにしてあるから」と仰って下さいました。初めて出会うイエス様が自分のことを知っておられ、自分の家に来られるということはどう考えて見ても不思議なことです。その話しを聞いたザアカイはいちじく桑の木から急いで降りて来て大喜びでイエス様を迎えました。そしてイエス様に自分の財産の半分を貧しい人々のために施し、自分がだまし取って物は四倍にして返しますと話しました。
収税人として生きて来たザアカイにとって、財産というものは最も大切なものでした。しかしイエス様に出会い、そのイエス様より今までは感じたことのない暖かさや親切さ、そして愛によってザアカイの心は満たされた事だと思います。それ故、自分の財産を他の人々のために使い、自分が正しく生きて行くために使うことにしたのです。そのようなザアカイについてイエス様は「きょう、救いがこの家に来ました」と仰って下さいました。そして「失われた人を捜して救うためにきたのです」と話してくださるのです。ですから、イエス様がザアカイにであったことはイエス様がザアカイを捜して下さり、彼を救うためにということでした。そしてその出来事が「きょう」実現されたのです。私たちをも救うために捜して下さった恵みを覚えて感謝し、喜びの中でイエス様の教えに従って生きて行きたいと思います。