礼拝メッセージ

4月28日(日) 礼拝メッセージ要旨

 

「約束を受け継ぐ子」                創世記15章1~6節

一人の人間が、神の祝福を実現する担い手として神に選ばれ、この祝福を担うために、家族を引き連れて約束の地を目指す旅に出ました。その名を「アブラハム」と呼ばれ、全地の祝福の源となる人間の代表でありました。しかし彼には子どもがいませんでした。「あなたの子孫に、わたしはこの地を与える。」(創世記12:7)という、主の約束の言葉はまだ実現していませんでした。それでも旅を続けるアブラハム。その間、何度も浮かんでくる疑いと不信。その都度、彼は人間的にあれこれと策をめぐらすのですが、すべてがうまく進みません。そんなある日、主はアブラハムを天幕の外に連れ出されたのです。夜空を見上げると、満天の星が燦然ときらめいています。主はアブラハムに、「あなたの子孫はこのようになる。」(創世記15:4)と言われます。天の星の数に圧倒されるようにして、アブラハムはただその言葉受け入れるのです。彼はこの時、家を継ぐことよりも遥かに大きな地を受け継ぐ約束を与えられたのです。このことは、私どもの家族、家庭が単に血族以上に、神の祝福、神の約束を受け継ぐ家族、家庭であることを意味します。やがてアブラハムにイサクが誕生いたします。イサクはアブラハムとサライにとって、神の大いなる約束を実現するために、神から授けられ、委ねられた若い命なのです。子どもは神の未来の受け取り手なのです。私どもは、その子どもを神からお預かりして、喜び悲しみを共にしつつ、親は親、子は子として、いろいろな事を経験しつつ、家族の物語を紡ぎながら、互いに成長し、やがて時が訪れた時、親は子を神に捧げ返すのです。それは子ども自身が自立して、神と深く結びつき、神の救いの大いなる物語の中に、自分の人生、自分の生の実現を見出し、生き始めた時でもあるのです。

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