9月15日(日) 「敬老の日」礼拝メッセージ要旨
「主とともに老いる」 サムエル記第一8章1~10節
「日本は超高齢化社会に突入しました。」と、2013年版「高齢社会白書」は告げております。65才以上の人口が総人口に占める割合は、2012年24.1%です。2013年中に4人に1人、2028年には3人に1人が高齢者になる事態が予測されています。老いていくことを、老年医学では弱々しくなるという意味で「虚弱化」と呼んでいます。この「虚弱化」は肉体の衰えと疾病、そしてストレスが組み合わされ、日々目に見えないところで進行していくのです。 本日の聖書箇所は、老年期を迎えたサムエルが、息子たちの問題による(サムエル第一8:3)慢性ストレスと、60年以上もイスラエルを導いてきた職務から引退するよう言われ(サムエル第一8:5)急性のストレスに直面しておりました。サムエルは士師のギデオン、祭司のエリのように、子供の教育には失敗しました。サムエルは息子たちに日々悩まされ、そのことでストレスがたまり、弱々しくなっていき、さらに王を求める民の声が強まって、第一線から退きます。こうした一連の事態に直面して、サムエルはどのような態度で臨んだのでしょうか。サムエルはそれらすべての問題を神のもとに持って行ったのです。「そこでサムエルは主に祈った。」(サムエル第一8:6)のです。サムエルにとって、老年を迎えての、もう一つの困難な問題は、いかに新しい時代の要求に順応するかという点にありました。彼は引退をせざるを得ませんでしたが、後輩を教えるという働きに於いて主に仕えました。「私はあなたがたに、よい正しい道を教えよう。」(サムエル第一12:23)このようにサムエルは、公務から引退することにより、これまで得られなかった祈りと教育の良い機会に恵まれて、以前にもまして、よき業を、その民のために成し遂げたのです。