8月16日(日) 礼拝メッセージ要旨 尾子富夫
「永遠を与えたもう神」 伝道者の書 3章1節~15節
「伝道者の書」は、聖書の中でも視点がユニークで、難解な書と言われています。天にいます神様を抜きに、神への信仰抜きの人生の不毛さ、無意味さ、空しさを探求した書だからです。その象徴的なことばが、「日の下」「天の下」
「地の上」でありますが、これが37回も使われています。この世にあって、人間の一生は、どんなに労苦しても何の益があるか、「空の空」である。というテーマであります。天上の神の視点を取り入れないと、まるで、ネガフイルムをみるように、何とも味気ないモノクロの世界です。
しかし、2章から3章へと進むにつけて、神の視点が入り込んできます。悲観主義から、神の御手を思わせる人生観を提示し始めると、モノクロから、色鮮やかなカラーの世界を思い起こさせます。
3章から、14対の人生の模様が表現されます。神を信じない方は、どこまでもこの箇所から、運命論的なことを読み取るでしょう。しかし、その逆に、クリスチャンの人生経験の豊富なかたは、一切のことの背後におられる神のわざ、摂理を深く思わざるをえないでしょう。時にかなって美しく、最善をなして下さる神のご計画。マタイ24章で「人の子が来るのは、 ちょうど、 ノアの日のようだからです。」「洪水前の日々は、 ノアが箱舟に入るその日まで、 人々は、 飲んだり、 食べたり、 めとったり、 とついだりしていました。」
何事にも定まった時期があります。人の子のしるしが天に現れるのもこのようにでありましょう。
「永遠への思い」「時と永遠」を人の心に与えられました。永遠なる神を思う心を与えられました。この神様に出会わない限り虚無感を覚えるのです。
「というのは、 すべてのことが、 神から発し、 神によって成り、 神に至るからです。 」
(ローマ11:36)
神のなさることは、すべて時にかなって美しい。その神を誉め讃えましょう。