7月30日(日) 礼拝メッセージ要旨
「主の祈り」 ルカの福音書11章1-4節
本日の本文は、イエス様が弟子たちに教えて下さった祈り「主の祈り」です。ところが、ルカの福音書の本文を読みながら少し違和感を感じる方もいらっしゃるかも知れません。普通、私たちが良く使う主の祈りはマタイの福音書6章9-13節に記されているものです。それと今日の本文を比べて見ますと、内容も短ければ表現も違います。とは言え、二つの祈りが違うものではありません。祈りの内容を見ますと、最初に呼び掛けがあって、その次に神様のための祈りがあって、最後に私たちのための祈りがありまして、イエス様が教えてくださろうとするものは同じです。
その内容を見て見ますと、最初に「父よ」と書かれています。それは、私たちに神様を父と呼び掛けなさいと教えてくださることです。それは、私たちが神様と父と子の関係の中で祈ることが出来るということです。かつては罪によって神様の御前で自分の身を隠し、神様から離れて、神様に対して敵であった私たちでした。しかし、今はキリストを信じる信仰によってその罪が赦され、神様の子どもとなったのです。ですからその神様からの恵み、測り知れない愛を覚えて、父なる神様を覚えて祈りなさい、と言う事です。
そのような神様の恵みと愛を覚えて祈る時、私たちは自然と神様の御名をほめたたえるようになるのではないでしょうか。ですから、最初の祈りは、神様のための祈りが教えられているのです。そして3節と4節には、私たちの霊肉ための祈りが教えられていますが、それは私たちの弱さを覚えて、神様に頼りつつ生きて行きなさい、と言う事です。私たちは、すぐ神様からの恵みを忘れてしまい、自分の力に頼りがちな者ですが、そんな私たちに神様によって私たちの日々の必要が与えられ、霊的な必要も満たされて、生かされていることを教えてくださいます。この主の祈りを通して神様の恵みを覚えてその御名を賛美し、自分の弱さを覚えて神様だけに頼り、神様から頂いた愛を他人に施して生きるものになりたいと思います。