礼拝メッセージ

5月27日(日) 礼拝メッセージ要旨 光本高敏牧師

 

「信仰によって、アベル、エノク、ノア」      ヘブル書11章4~7節

聖書がいう「信仰」というのは、神様のお言葉に従って神様を受け入れることです。あるいは、神さまが間違いないと立証されることを大切にするものが信仰です。また、神の力を認めるのが信仰です。と、その信仰のすべてのことについて語ってはいないのですが、へブル書の著者が取り上げる旧約聖書の3人の人物を見たいと思います。 第一番目は、アベルです。創世記4章に記されているアダムとエバの第二番目の子です。聖書の記述によりますと彼は羊を飼うものでした。そして、彼には兄カインがいました。二人は、収穫の時期を迎え、それぞれが真の神様へ献げものをしたと言います。兄カインは農作物を、そして、弟のアベルは初子の羊を。それぞれの献げものは違いますが、本質的なものに違いがあったといいます。弟アベルは、羊の初子の中から最良のものを自分自身で持って来ました。兄カインが適当なものを献げたというのではありませんが、神様はアベルの献げものに目を留められました。そして、こう言われたのです。「あなたが正しく行ったのであれば、受け入れられる。ただし、あなたが正しく行っていないなら、罪は戸口で待ち伏せして、あなたを恋い慕っている。」と。兄アインは弟アベルに襲いかかり、彼を殺します。本当に悲劇というしかないアベルの人生。しかし、この短い人生のアベルのことを聖書は、信仰に生きた人だと語っているのです。命の価値を長さだと言う人もいますが、アベルの場合は、短く、また、兄に殺されると言う悲劇で終わります。しかし、神様は、彼の信仰は正しかったというのです。 第二番目は、エノクです。彼は、死を味わわなかった人としてよく紹介される人物ですが、もう一つの大切なことを教えてくれる信仰者です。創世記5章を読みますと、エノクは65歳のとき、父親になったと記されています。聖書には詳しく記されていないのですが、65歳にして、子育てをすることの意味を考えさせられたのかもしれません。彼は、その時から、真の神様と共に歩むことを決心したようです。そして、もちろん子育てにおいてもです。息子、娘を育てることを通じて、彼は主と共に生きました。そして、彼が365歳の時、神は彼を取り、天に移したと言うのです。この当時の生涯年齢からすれば、少々短いのですが、彼にとっては、神と共に生きた300年間はどれほどすばらしいものであったでしょうか。 そして、三番目は、ノアです。信仰によって、ノアについてはアベルやエノクより知られていますが、その人生を一言にまとめると、次のように言うことができます。「ノアは、まだ見ていない事がらについて神から警告を受けたとき、恐れかしこんで、その家族の救いのために箱舟を造り、その箱舟によって、世の罪を定め、信仰による義を相続する者となりました。」と。まだ、大きな嵐や災害はさほどなかった時代だと思います。そんな時に、大雨が降り、すべてのものが飲み込まれると聞いて、それを真に受ける者など一人もいなかったでしょう。ましてや、主の怒りが神様から心が離れていっていた人間には、全くその危機が分からなかったんだと思います。しかし、その警告は、信仰者ノアにはよく理解できることであったようです。彼はしっかりとみ言葉を聞いて、それを実行する者になりました。このノアが造った箱舟に入った者だけが、洪水の裁きから救われたのです。

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