4月2日(日) 礼拝メッセージ要旨
「私を召して下さる神」 出エジプト3章1-6節
モーセと言いますと、旧約聖書に出て来る人物の中でアブラハムと共に最も尊敬される人物です。そのようなモーセにとって本日の本文は、イスラエルの民をエジプトから連れ出す指導者として、神様に召される非常に重要な箇所であると言えます。そういう内容だけに、本日の本文に出て来る表現や出来事などは、それを読む人にとって何かを期待させる要素があります。
ところが、本文の内容を徹底的にモーセの観点から考えて見ますと、特別な時に、特別な場所で起こった事ではない事が分かります。1節によりますと、モーセは荒野で羊を飼っていました。この時のモーセは、もう80歳になり、40年間も荒野で羊飼いの生活をしていたのです。それは、即ち毎日繰り返される、普通の日常の姿であったのです。この日も、モーセは何時もと同じようにしゅうとであるイテロの羊を飼っていました。そしてその羊を連れて荒野の西側に行き、ある山に着いたのです。
その山について本文には「神の山ホレブ」と書かれていますが、この時のモーセにとってはただの山でした。それも「ホレブ」という言葉の意味から荒れ果てたところであってこれから起こることは全く分からない状況でした。只、モーセはいつものように羊に草を食べさせるために連れて行ったところがこの山だったのです。ところが、2節のような全く予想外の不思議な出来事が起こり、それを見ようと近づいたモーセに語りかけてくださったのです。このように、神様は普通の日常の生活の中である出来事を通して私たちを召して下さいます。そしてそれによって神様に近付いた者に語りかけて下さり、ご自分を教えて下さって福音を聞かせて下さるのです。また、その時と場所というのは誰にも分からないものです。神様ご自分の時に、どんな所ででも私たちを召して下さるのです。そのような神様の召しに気付いた時、そこに留まりその御声を聞けるようになりたいと思います。そして神様が私たちに語ってくださるみことばを聞き従う者になりたいと思います。