礼拝メッセージ

2月17日(日) 礼拝メッセージ要旨

 

「なすべき この一事」           ルカの福音書10章38~42節

昨年出版された本のベストセラーの一位は、阿川佐和子による「聞く力」(文春新書)でした。今も売れ続けているということは、「聞く力」が弱くなっていることが問題になtっていることと無関係ではありません。この「聞く」という言葉は、聖書の中に多く使われており、主イエスは「聞く耳のあるものは聞きなさい。」(ルカ8:8)「聞き方に注意しなさい。」(ルカ8:18)と「聞くこと」の大切さを強調されました。主イエスが「聞く」ということを強調されたのは、神の言葉が私たちを成長させ、大きくさせるからです。それは自分を確かめ、ここに自分がいると感じさせてくれる言葉だからです。情報化社会の中で、情報でない言葉、すなわち主イエスの語られる言葉こそが、私たちを確かなものにするのです。ですから「聞き方に注意し」傾聴しなければならないのです。                                       本日、読んでいただいた聖書の箇所、マルタとマリヤの姉妹の物語は、この「聞く」という主題を扱っております。 主イエスのもとに座って聞いていたマリヤと、もてなしのために忙しく働いていたマルタ。ここで「いろいろな事を心配して」と訳されている言葉は、たった一語で「まわりから引っ張られる」という意味です。周辺的なことに気を取られていまっているマルタ。一方マリヤは、主イエスの語られる言葉に集中し聞いている。これこそが中心であり大切なことなのです。どうしても必要な一つのこと、それは主イエスの言葉を聞き、交わりを持つことです。マルタはこの中心を見失っておりました。主イエスが期待しておられるもてなしとは、何かをすることではなく、聞くことなのです。そして、それはただ、主イエスのそばに留まることなのです。この親身になって聞くという姿こそ、主日礼拝においてこそ、最もよくあらわされるものなのです。この主日礼拝において、神の言葉にじっくり耳を傾けることから、私たちの「聞く力」を身につけていきましょう。         

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