12月4日(日) 礼拝メッゼージ要旨
「生ける神の御子キリスト」 マタイの福音書16章13‐20節
本日の本文はペテロの信仰告白で非常に有名な箇所です。イエス様はピリポ・カイザリヤという異邦の地域に行かれた時、弟子たちに「わたしをだれだと言いますか。」という質問をなさいました。
先ずは人々がイエス様のことを誰だといのか、という質問です。その質問に対して弟子たちは「バプテスマのヨハネやエリヤ、またはエレミヤだとか、また預言者のひとりだ」と言われていると答えます。このような人々の反応は、とても優れた力をもっている、神様から遣わされた預言者、即ち人間であるということになります。ところが、このような質問をされた時、弟子たちは戸惑ったと思われます。何故なら、今までイエス様とともに生活し、多くの人々からの反応をイエス様のそのまま見て来たからです。ですからこの最初の質問は、二つ目の質問、即ち弟子たちへの質問のためのワンクッションのようなものであって、この時の本当の目的は弟子たちへの質問でした。
今度は弟子たちに「あなたがたは、わたしをだれだと言いますか。」と質問されます。この時、イエス様の質問に省略された接続詞があるとも翻訳する事が出来ますが、それは「それでは」という事です。多くの人々はわたしのことをそのように思っていますが、それではあなたがたはわたしをだれだと言いますか、という質問です。ピリポ・カイザリヤというところは、昔から偶像の神々が祭られていてローマ時代ではローマ皇帝崇拝のための神殿の建てられたところです。そのように偶像崇拝が盛んでいる町で、しかも多くの人々はイエス様について預言者のひとりという評価をしている。そんな中で、あなたがたはわたしを誰だと言いますか、とイエス様はあえて異邦の地で弟子たちに質問をされたと考えられます。
その時にペテロが答えたことが「あなたは、生ける神の御子キリストです。」という信仰告白でした。私たちの周りの人々がイエス様について何と言おうが、私たちを取り囲んでいる状況がどんなものであろうが、「生ける神の御子キリストです。」という信仰告白に堅く立つものとなりたいと思います。