12月13日(日) 礼拝メッセージ要旨
「生ける神の御子キリスト」 マタイの福音書16章13‐19節
イエス様の当時、多くの人々はイエス様がなさった御働きの真の意味を悟ることが出来ませんでした。只、イエス様を自分たちの願い、即ちローマ帝国の植民地から解放して下さり、個人の生活においては苦しみや悩み等の問題を解決して下さる方だと思いました。そのような人々の認識の中で、イエス様は公生涯の後半において、ピリポ・カイザリヤで弟子たちにご自分のこの世に来られた真の目的、その理由を明らかに教えて下さいます。この時のペテロの告白を通して示されたことは、当時ペテロを初め、多くの弟子たちにイエス様に対する正しい認識を与えたものです。本日の本文を通して、待降節第三主日においてお生まれになったイエス様を覚えて自分たちの信仰を振り替えて見たいと思います。
先ず、多くの人々がもっていたイエス様に対する認識は、不明確なものでした。弟子たちの答えによりますと、当時の群衆はイエス様をバプテスマのヨハネやエリヤ、エレミヤ、或いは預言者のひとりだと思っていました。このような群衆の認識は、不思議なことを行ない大きな教えを語る一人の人間であるということに過ぎないものでした。その後、イエス様は弟子たちに「あなたがたはわたしをだれだと言いますか」と質問しました。この質問は、他の人々から聞いたことではなく、あなたがた自身はどのような信仰告白をもっているのかという事です。
このようなイエス様の質問に対してペテロがあの有名な信仰告白をしたのです。「あなたは、生ける神の御子キリストです」と。これを聞かれたイエス様は、その告白の真意に説明して下さいました。それは、この信仰告白は決して人間からのものではなく、天の神様が教えて下さったものだという事です。このようにイエス様を知り、救い主として告白できることは、神様の恵みによるものであることを覚えたいと思います。私たちがイエス様を「私の救い主」と告白出来たことを感謝し、イエス様のお誕生を待ち望む者となりたいと思います。