礼拝メッセージ

1月6日(日) 礼拝メッセージ要旨

 

「主の御顔を避けて」               創世記3章8~19節

アダムとエバは、世界で一番有名なカップルです。その二人の名前を知らない人は、おそらくいないでしょう。最初の人間とされた二人が、神の戒めを破って禁断の木の実を取って食べてしまったために、エデンの園から追放されたという物語は広く知られています。このアダムとエバをめぐる物語は、旧約聖書の冒頭を飾る「創世記」3章に書かれております。その3章が描くアダムとエバの罪深さについて、使徒パウロはローマ人への手紙5章12~19節で何度も「ひとりの人によって、罪が世界にはいり、罪によって死がはいり、こうして死が全人類に広がった。」(ローマ15:12)と繰り返し語りました。このようにパウロは、アダムが全人類を代表する存在であると同時に、その罪が全人類にも受け継がれていくという事を強調しました。このアダムの罪を一般的に「原罪」と呼ばれております。英語で「original sin」と表記されます。「最初の」「独自な」罪の「原型」という意味です。人は生まれながらに自分の性格や意志と関係なく、平等に罪を負っており、それはアダムから遺伝のようにして受け継がれてきました。この最初の罪を犯したアダムに対して主は、「あなたはどこにいるのか」と呼びかけ、エバに対して「あなたはいったいなんということをしたのか」と問いかけられます。そしてアダムは罪をエバのせいとし、エバは悪いのは蛇なのですと責任を転嫁します。こうして彼らは、「主の御顔を避けて」生きる者となったのです。しかし「あなたはどこにいるのか」という呼びかけは、また招きのことばでもあります。主は「ひとりの人」によって、罪が入り込んできたように「ひとりの人」イエス・キリストによって、私たちに救いをお与え下さいました。その主の招きに応えて、「主よ、私はここにおります。どうぞ私の罪を赦し、ご用のためにお用い下さい。」と告白できるようにと、今朝の聖餐の食卓に招かれているのです。


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