1月17日(日)礼拝メッセージ要旨
「天の父のように」 マタイの福音書5書43〜48節
本日の本文はイエスさまの律法についての教え、その六つ目です。5章21節から、イエスさまは律法の正しい意味について教えて下さいました。今日の本文はその最後の教えでもあり、そして5章の結論でもありますが、ここでイエスさまは「隣人を愛しなさい」そして「天の父ように完全でありなさい」と仰ってくださいます。
まずは、律法学者やパリサイ人たちが教えていたことは「自分の隣人を愛し、自分の敵を憎め」(43節)ということでした。最初の「自分の隣人を愛しなさい」ということは旧約(レビ記19章16節など)からの教えでもあり、私たちもよく知っています。しかし、その後に続いて書いてある「自分の敵を憎め」ということは、旧約には書いてないものです。律法学者やパリサイ人たちは、旧約の色々な出来事から「自分の敵を憎め」ということを「自分の隣人を愛しなさい」という教えを付け加えたことです。それによって「自分の隣人を愛しない」という教えの範囲が本来の意味より狭くなってしまします。何故なら、相手の自分の隣人と敵に分けて、自分の隣人と思う人だけを愛するようになるからです。
しかし、イエスさまは自分の隣人を愛することは勿論、それに「自分の敵を愛し、自分を迫害する者のために祈りなさい。」と教えてくださいます。隣人に敵や迫害者まで含めておられます。即ち、隣人と敵、迫害者などを分けて、その中で隣人だけを愛するということではなく、相手がどんな人であっても、その人を愛しその人のために祈らなければならない、ということです。
そしてそれは、私たちの父なる神さまはそのようなお方であるからでした。神さまは「ご自分の太陽を悪人にも善人にも昇らせ、正しい者にも正しくない者にも雨を降らせてくださる」お方です。ですから、神さまの子となった私たちは、父なる神さまに似て行くべきでありますし、神さまのようになって行くべきです。そして「天の父が完全であるように、完全でありなさい。」ということが、信仰者である私たちが歩むべき道であります。そのために、神さまは私たちに励ましと力を与えてくださいます。聖霊は私たちを助け守り導いて下さいます。そしてイエスさまはその模範を私たちに見せて下さいました。隣人を愛しなさい、完全でありなさい、ど、この教えはとても難しいですが、私たちを助け守り導いてくださる神さまを見上げて神さまに喜ばれる道を歩んで行く者になりたいと思います。